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要介護者に対して行う、口腔ケア・口腔リハビリの目的とは

投稿者:訪問歯科119番

 

先日、「要介護者に対して行う口腔ケア・口腔リハビリ」についての以下のメンバーと口腔ケア談義で盛り上がりました。

元厚生大臣 藤本 孝雄 先生 / 老人福祉施設協議会 会長 石川 憲 さん/

元東京医科歯科大学准教授・歯科医療情報推進機構  専務理事 松本 満茂先生/訪問歯科119番 代表 高木大輔 。

 

松本先生曰く、口腔ケアの目的は3つだそうです。

①誤嚥性肺炎の予防

②胃ろうの方を減らす

③認知症予防、改善 とのことでした。

 

口腔機能が低下すると、誤嚥や誤飲が起こりやすくなり、誤嚥は、食べ物や唾液などが、

気管や肺に入ってしまうことで日本における死因の第3位である肺炎の原因となるようです。

口腔機能を改善することで低栄養と誤嚥性肺炎などを予防し、さらに食べる楽しみ、話す楽しみの

享受によるQOLの改善が可能になるなど、要介護者の継続的な口腔機能の維持管理を行う

口腔ケア・口腔リハビリはとても重要だとおっしゃっていました。

特に「歯科医療情報推進機構」が認定した、歯科医師・歯科衛生士は在宅療養者や老人福祉施設入所者の

「誤嚥性肺炎の予防」はもとより、「お口の健康管理」のエキスパートがそろっており、

必ずや要介護者の助けになるともおっしゃっておられました。

 

歯科医療情報推進機構(IDI)とは、日本国内で初めて、歯科診療所の歯科医療機能を客観的に評価するために

組織された第三者機関であり、厚生労働省からも後援をいただきながら活動し、さらには日本老年歯科医学会と

連携し、歯科医師・歯科衛生士に質の高い訪問歯科診療を実践にするための研修等も実施されており、

要介護者への歯科医療に対して真摯に向き合う姿勢に感銘いたしました。

訪問歯科紹介センターでは歯科医療情報推進機構や日本老年歯科医学会等とより一層連携を深めながら、

要介護者等への訪問歯科診療・口腔ケアをさらに広めていくための努力を継続していこうと思いました。

 

 

元東京医科歯科大学准教授・歯科医療情報推進機構  専務理事 松本 満茂先生のお話をご紹介したいと思います。

 

胃ろうにさせないためには口腔ケア・口腔リハビリは、要介護者にとって非常に有効な手段であることは医療従事者、

介護従事者の間では周知の事実だと思います。

しかし、介護現場では「お口の健康管理」において専門的な知識と人材不足などにより、

完全看護は望めないのが現状であり、要介護者に対して決して望ましい環境が整っていない施設が

大多数ではないかと思われます。

 

要介護者を胃ろうにさせてしまうことを防ぐために、胃ろうの方がもう一度、お口から食事できるように

回復するためには、徹底した口腔ケア・口腔リハビリの環境整備がまずは必要です。

施設や在宅に訪問歯科診療に伺うメンバーには、①「摂食・嚥下の評価」ができる歯科医師や②「食事や栄養面」

まで気に掛けることができる知識とスキルを持った歯科衛生士はほとんどいません。

 

歯科医療情報推進機構は上記に挙げた①、②に対して歯科医師、歯科衛生士に研修を施し、

歯科医療情報推進機構が認定した歯科医師、歯科衛生士だけを老人施設等に伺わせて、

老人施設のスタッフと協力しながら、要介護者にとっての環境を歯科業界を代表して整えていきたい。

 

松本先生は要介護になってからの生活を充実させてあげたいとの一心から、歯科ができる最大限のサポートを約束するとおっしゃっていました。

訪問歯科紹介センターでも、この活動に対して、最大限のサポートを約束します。

 

【食べる】、【味わう】、【話す】、【歌う】、【笑う】、

これら全ての口腔機能の老化が認知症を発症、進行させる大きな原因でもあります。

厚生労働省は、噛む能力が弱くなると、認知症になる確率が高くなる

研究結果を発表しました。噛める歯を維持することで認知症の予防

に効果があることが、最新の研究調査で明らかになっています。

認知症の予防のために徹底した口腔ケア・口腔リハビリの環境整備は急務です。

口腔機能の管理は、要介護状態での身体機能の維持はQOLに深く関わってきます。

それだけに、口腔機能の老化は認知症予防だけでなく、メンタルヘルスにも影響を及ぼす一大事です。

松本先生は口腔機能の健全化が若さを保つ秘訣だといいたいのでしょうね。

 

平成22年 厚生労働科学研究(神奈川歯科大学)よりの資料によると4年間で認知症を発祥した、

65歳以上の人の場合、歯が数本で入れ歯がない人は20本以上歯がある人に比べて約2倍の確率で

認知症を発症するという結果が出ました。

噛む能力と認知症の発症率とは大きな関わりがあるということですね。

訪問歯科紹介センターでは、歯科医療情報推進機構(IDI)や日本老年歯科医学会と連携し、

歯科医師・歯科衛生士に質の高い訪問歯科診療を実践するための研修も実施しています。

そして、この研修を受講した歯科医師・歯科衛生士が、認知症の予防・減少させるように取り組みます。

 

高齢者、要介護者、障がい者の方への在宅歯科診療、訪問歯科診療、口腔ケア、口腔リハビリのご相談は

訪問歯科119番/在宅歯科医療支援機構 0120-763-182

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