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入れ歯が合わない高齢者が増えている理由と対処法

「以前は問題なく使えていた入れ歯が、最近になって合わなくなってきた」、

「入れ歯を入れると痛がるようになった」、

「入れ歯が動いて、食事がしにくそう」

高齢のご家族様について、このようなお悩みはありませんか?

 

入れ歯は、一度作ったらずっと同じ状態で使えるとは限りません。

年齢を重ねることで口の中の状態が変化したり、歯茎や顎の形が変わったりすることで、以前はぴったり合っていた入れ歯が合わなくなることがあります。

また、「入れ歯が合わない」と感じても、歯医者へ行くこと自体が難しく、痛みや食べにくさを我慢してしまう高齢の方も少なくありません。

 

しかし、入れ歯の不具合をそのままにすると、食事量が減ったり、食べられるものが限られたりするなど、日常生活に影響することがあります。

そこで今回は、高齢者の入れ歯が合わなくなる理由と、症状が出たときの対処法、

お一人で歯科医院への通院が難しい場合の訪問歯科という選択肢について、分かりやすく解説します。

 

第1章|なぜ高齢者の「入れ歯が合わない」という悩みが増えるの?

「入れ歯を作ったときはぴったりだったのに、最近は合わない」このような変化は、入れ歯そのものだけが原因とは限りません。

大きな理由の一つが、お口の中の状態が時間とともに変化することです。

入れ歯を支えている歯茎や顎の状態は、年齢や体調などによって少しずつ変化します。

 

特に総入れ歯の場合は、歯を失った後の顎の骨や歯茎の形が時間とともに変化することで、以前と比べて入れ歯が安定しにくくなることがあります。

また、部分入れ歯の場合には、残っている歯の状態が変化することで、入れ歯の安定性に影響することもあります。

 

さらに、高齢になると唾液の分泌量が減少し、お口の中が乾燥しやすくなることがあります。

口腔乾燥があると、入れ歯を装着したときに違和感を覚えたり、粘膜に負担がかかったりする場合があります。

 

つまり、「入れ歯が古くなったから合わない」という単純な話ではなく、

  • 歯茎や顎の状態の変化
  • 残っている歯の変化
  • 口腔内の乾燥
  • 体重や全身状態の変化
  • 入れ歯自体の摩耗や変形
  • 長期間の使用による劣化

など、複数の要因が関係している可能性があります。

 

そのため、「以前から使っている入れ歯だから仕方ない」と考えるのではなく、

最近になって違和感や痛みが出てきた場合には、一度歯科医師に相談することが大切です。

 

第2章|入れ歯が合わないときに現れやすい症状とは?

高齢のご家族様が「入れ歯が合わない」と自分で伝えられない場合もあります。

特に認知症のある方や、うまく症状を説明することが難しい方の場合、ご家族様が日常の様子から変化に気づくことが大切です。

例えば、次のような様子はありませんか?

 

【入れ歯を入れると痛がる】

食事のときに入れ歯を外したがったり、「痛い」と訴えたりする場合があります。

入れ歯の一部が歯茎に当たっている可能性もあります。

 

【入れ歯が動く】

食事中に入れ歯がずれたり、話しているときに外れそうになったりすることがあります。

以前よりも入れ歯が動くようになった場合は、適合状態が変化している可能性があります。

 

【食べにくそうにしている】

以前は食べていたものを避けるようになったり、食事に時間がかかるようになったりすることがあります。

「硬いものが嫌いになった」と思っていたら、実は入れ歯が合わず、噛みにくくなっていたという可能性もあります。

 

【入れ歯を使わなくなった】

「最近、入れ歯を入れていない」と気づいたら注意が必要です。

痛みや違和感があるため、本人が無意識に入れ歯を避けている可能性があります。

 

【口の中を気にするようになった】

舌や指で口の中を触る、入れ歯を何度も外すなどの行動が見られる場合もあります。

「なんとなく様子がおかしい」と感じたときには、お口の中を見て、「普段と違う様子がないか」をチェックしてみましょう。

ただし、ご家族様が見ただけでは入れ歯が本当に合っているかどうかを判断するのは難しいものです。

気になる変化があれば、歯科医師に相談することをおすすめします。

 

第3章|入れ歯が合わない状態を放置するとどうなる?

入れ歯が合わなくても、「本人が我慢できているから大丈夫」、

「食事は何とかできているから、もう少し様子を見よう」と考えてしまうことがあります。

しかし、入れ歯の不具合を長期間放置すると、日常生活にさまざまな影響が出る可能性があります。

 

まず考えられるのが、食事への影響です。

入れ歯が痛かったり、うまく噛めなかったりすると、自然と硬いものを避けるようになります。

そして、柔らかいものばかりを選ぶようになると、食事の内容が偏ることもあります。

 

さらに、「食べると痛い」という経験が続けば、食事そのものを楽しめなくなってしまうこともあります。

また、入れ歯を使わない状態が長く続けば、噛むことや口を動かす機会が減ることにもつながります。

高齢の方にとって、「食べる」「話す」「笑う」といった口の機能を維持することは、毎日の生活を楽しむうえでも大切です。

 

だからこそ、入れ歯の不具合は単なる「入れ歯の問題」として片付けず、生活の質に関わるサインとして考えることが重要です。

もちろん、入れ歯が合わないからといって、すぐに作り直さなければならないとは限りません。

状態によっては、入れ歯の調整や修理などで対応できる場合もあります。

 

まずは歯科医師に状態を確認してもらい、現在の入れ歯をどのように改善できるか相談しましょう。

 

第4章|入れ歯が合わないときの対処法|すぐに作り直す必要はある?

「入れ歯が合わないなら、新しく作り直すしかないの?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、必ずしもすぐに新しい入れ歯を作るとは限りません。

まずは歯科医師が、お口の中と現在使用している入れ歯の状態を確認します。

 

そのうえで、

  • 入れ歯の調整
  • 入れ歯の修理
  • 残っている歯の治療
  • 歯茎など口腔内の治療
  • 入れ歯の作り直し

など、状態に応じた方法が検討されます。

 

例えば、入れ歯の一部分が歯茎に強く当たっている場合には、その部分を調整することで改善できるケースがあります。

また、入れ歯が破損している場合には、修理によって対応できることもあります。

一方で、長年の使用によって入れ歯の状態が大きく変化している場合や、お口の状態と合わなくなっている場合には、新しく作り直すことが検討されることもあります。

 

ここで大切なのは、ご家族様が自己判断で入れ歯を削ったり、曲げたりしないことです。

市販の接着剤などを使って自己流で修理すると、かえって状態を悪化させる可能性があります。

また、入れ歯安定剤を使用している場合も、「安定剤を使えば大丈夫」と考えるのではなく、痛みや違和感が続く場合は歯科医師に相談しましょう。

 

第5章|歯医者へ行くのが難しい高齢者には「訪問歯科」という方法も

ここまで読んで、「歯科医院に相談したほうがいいことは分かった。

でも、本人を歯医者へ連れて行くのが難しい……」と感じたご家族様もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

例えば、

  • 歩行が不安定で外出が難しい
  • 車椅子を利用している
  • 寝たきりで外出が難しい
  • 認知症などで外出への対応が難しい
  • ご家族様が付き添う時間を確保できない
  • 外出時の移動や介助に大きな負担がある

といった場合です。そのようなときに知っておきたいのが、訪問歯科です。

 

訪問歯科では、歯科医師や歯科衛生士が患者様の生活している場所へ訪問し、患者様のお口や全身の状態を確認したうえで、必要な歯科診療を行います。

入れ歯についても、歯科医院によって対応内容は異なりますが、入れ歯の状態確認や調整、修理、作製などについて相談できる場合があります。

 

「入れ歯が合わないから歯医者に行かなければ」と思っていても、外出そのものが大きな負担になる場合があります。

そんなときは、無理に通院方法を考えるだけでなく、「自宅などで歯科診療を受けられる方法はないか」という視点を持つことも大切です。

 

訪問歯科を利用できるかどうかは、患者様の状態や歯科医院によって異なります。

「この状態でも訪問してもらえるの?」、「入れ歯の調整をお願いできる?」と迷った場合には、

まず相談窓口や訪問歯科を行っている歯科医院へ、現在の困りごとを伝えてみましょう。

ご家族様だけで判断して、痛みや食べにくさを我慢させる必要はありません。

 

入れ歯が合わない高齢者についてよくあるご質問

Q1.高齢になると入れ歯が合わなくなるのはなぜですか?

入れ歯を支えている歯茎きや顎の状態は、年齢や体調などによって少しずつ変化します。

また、残っている歯の状態や口腔内の乾燥、入れ歯自体の摩耗や劣化など、複数の要因が関係することがあります。

そのため、以前は問題なく使えていた入れ歯でも、年月が経つと合わなくなることがあります。

 

Q2.入れ歯が痛い場合、新しく作り直したほうがいいですか?

必ずしも作り直す必要があるとは限りません。入れ歯の状態や口の中の状態を歯科医師が確認し、調整や修理などで対応できる場合があります。

まずは現在の入れ歯を診てもらい、どのような対応が適切なのか相談しましょう。

 

Q3.入れ歯を嫌がって使わなくなりました。どうすればいいですか?

入れ歯を使わなくなった理由を確認することが大切です。

「痛い」「動く」「違和感がある」「うまく噛めない」など、何らかの不具合がある可能性があります。

無理に入れ歯を使わせるのではなく、歯科医師に入れ歯と口の中の状態を確認してもらいましょう。

 

Q4.入れ歯が合わない高齢者でも訪問歯科を利用できますか?

訪問歯科の対象となるかどうかは、患者様の状態などによって判断されます。

お一人での通院による歯科治療が難しい場合には、訪問歯科という選択肢があります。

まずは患者様の状態や困りごとを伝え、相談してみることをおすすめします。

 

まとめ|入れ歯の「合わない」は我慢せず、まず相談を

高齢者の入れ歯が合わなくなる背景には、歯茎や顎の状態の変化、残っている歯の変化、

口腔内の乾燥、入れ歯そのものの劣化など、さまざまな原因があります。

 

「年齢だから仕方がない」、「入れ歯だから多少の痛みは仕方がない」と我慢してしまうのではなく、

痛みや食べにくさ、入れ歯の動きなどの変化があれば、一度歯科医師に相談してみましょう。

入れ歯が合わない場合でも、すぐに作り直すのではなく、調整や修理などで改善できる場合があります。

 

また、歯医者へ連れて行きたいけれど、通院の付き添いが難しいというご家族様には、訪問歯科という選択肢があります。

「入れ歯が合わないけれど、どうすればいい?」、「本人を歯医者へ連れて行くのが難しい」、

「訪問歯科で入れ歯を診てもらえる?」このようなお悩みを抱えている場合は、ご家族様だけで抱え込まず、まずは相談してみてください。

 

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